この記事では、糖尿病と腎臓病の結びつきについてQ&A形式にて解説しています。この記事を参考に今後の治療に役立てていただけますと幸甚です。
【Q】糖尿病で通院しています。腎臓病に気をつけた方が良いと聞きました。糖尿病と腎臓病は関係あるのでしょうか?
【A】糖尿病による合併症の中に、糖尿病性腎症という病名があります。
糖尿病性腎症とは、糖尿病になることで細い血管に障害を起こす合併症の中の一つです。糖尿病が細い血管を傷つけて起こす合併症としては、主に以下の病名があげられます。
- 糖尿病性腎症
- 網膜症
- 末梢神経障害
糖尿病治療中に特に気を付けるべき注意点などは以下の記事にて紹介していますので参考に一読ください。
【Q】糖尿病性腎症はどれくらいで起こる病気ですか?
【A】糖尿病にかかってからだいたい10~15年以上経過してから発症することが多いとされています。
おおよそ10~15年で発症するとされ、糖尿病の病状や個人で差があります。
【Q】糖尿病性腎症はどのような検査で判明しますか?
【A】尿検査で判明します。尿に蛋白が増えるようになってから腎機能が低下する糖尿病性腎症が一般的
最近はたんぱく尿が少量でも、腎機能のみ低下する症例があることも分かっており、これらは人口の高齢化に伴って増加してきています。
【Q】糖尿病性腎症を予防するにはどうしたら良いですか?
【A】糖尿病の基本的な治療と検査による早期の発見が大事
糖尿病の基本的な治療である血糖、血圧、脂質のコントロールをしっかり行い糖尿病合併症を予防しましょう。
また、糖尿病性腎症の初期症状で認められる、微量のたんぱく尿の早期発見が大事になります。
糖尿病の食事管理などについて、以下の記事で紹介しておりますので参考に一読ください。
まとめ
時期を逸せず腎臓病の治療を開始することが、この病気の予後を大いに改善すると考えられます。また、血縁者に糖尿病による腎臓病の方がいる場合は、その方にも腎症が合併しやすいので注意が必要です。
最近ではSGLT-2阻害剤など、腎臓病の経過を改善させる有望なお薬もありますので、早期の専門医を受診されることをお勧めします。
SGLT-2阻害剤については以下の記事にて紹介しております。詳細を希望される場合は参考までに以下のリンクサイトにてご参照ください。
SGLT-2阻害剤についての紹介【日本イーライリリー株式会社|記事リンク】https://www.diabetes.co.jp/dac/coexistence/sglt2